イギリス留学 ざっくり日記

大学院で社会開発を学んだ話

記事一覧

記事をカテゴリー毎にご紹介します。 <カテゴリー> カテゴリー一覧は以下です。まず「はじめに」を読んでいただき、後は好きなカテゴリーの記事を読んでいただけたら嬉しいです。 ・はじめに(ブログの目的など) ・開発基礎 カテゴリー 開発・社会開発の…

12.各先生とのエピソード

特にエッセイを書くときに助けてくれた先生2人について書きます。仮にA先生とB先生としています。他の方の参考になればと思い、共有します。 1)A先生 まず、秋学期に受講した科目のA先生とのエピソードをご紹介します。彼のやさしさとアドバイスのおかげで…

11.目標の点数を取ることの意義について

私は60点台後半をとることをいつも目標にしていました。なぜなら、たいていのモジュールの平均点が60半ば前後だったからです。高ければ高いほうが嬉しいのですが、理想が高すぎても良くないと思い今の自分がとった点数よりも少し上を目指していました。その…

10.読み方

ここでは読み方について書きます。 1)参照する文献はいくつかこれは課題を評価する先生に事前に質問していただけたらと思うのですが、秋学期に受講した科目の先生は雑談の中で「自分の見解としては2000語で最低8文献以上必要、それ以上多ければいいけど20…

9.工夫したこと(書き方編)

ここでは書き方で工夫したことを紹介します。 1)アウトラインは早めに確定する私は自分の書きたいこと、そしてアウトラインから読むものを早めに決めるようにしていました。なぜなら、最初のエッセイ提出の際に文献を広く読んだ後にアウトラインを確定させ…

8.工夫したこと(人からのフィードバック編)

第1回目のエッセイの点数とコメントを見て、大学院で評価されるエッセイについて正しく理解出来ていないことに気づきました。その後色々と試行錯誤したのですが、以下は効果がありました。 1)70点台をとったコースメートのエッセイを見せてもらう→秋学期の…

7.先生のコメント

特に最初は基本的な改善点についてエッセイに点数をつけた先生からコメントをもらい、とても有益でしたので以下一部紹介します。 1)エッセイの質問に回答するのに最も有効な議論(argument)を1~2個を選び、それを中心にエッセイを展開し、例も絞った方…

6.エッセイにかかった時間

進学前に疑問だった、「論文を書くのにどれくらい時間がかかるんだろう?」という点について私の体験を紹介します。どれくらいかかるかは人に拠ると思いますが、私は書くペースをつかむまですごく大変で、最初のエッセイは予定通りに書けず最悪な出来でした…

5.エッセイの回数と点数

この記事では、1年間で書いたエッセイの回数や点数についてご参考に紹介します。 回数:1年間で書いたエッセイは合計6本です。秋学期に4本(2単位×2回)、春学期に2本(2単位×1回)書きました。1学期に3~4本書いている人もいたので、他のコースと比べて…

4.役立った資料

この記事では、エッセイの基本を理解するのに役立った資料を紹介します。 1)日本語の書籍『英語論文の書き方入門』 迫 桂 (著), 徳永 聡子 (著)英語エッセイの独特の決まり(thesis statementなど)を簡潔に説明してあり、概要を理解するのにとても役立ち…

3.不正行為 (Misconduct)について

「不正行為?そんなのするわけないじゃん!」と思っていた私が、不正行為をしてしまい落第しそうになったので、ここでお伝えします。初歩的なミスで本当に恥ずかしい経験です。もちろん論文の書き方のテキストにも説明が書いてあり理解していたつもりになっ…

2.エッセイ基本

基礎知識を学ぶ方法について 私は最低限の基礎知識を独学で得たので、役に立った情報を共有したいと思います。私はイギリスの大学院で学ぶ前は、英語論文(論文というと大まかですが、大学院では修士論文以外は『エッセイ』を書きました。)の書き方の指導を…

1.エッセイ奮闘記を書く理由

私は大学院のエッセイの書き方について毎回苦戦していたので、試行錯誤をさらすことで少しは役に立ったり、同じ失敗をする人が減ったりするといいなあと思って書きます。 ただ最初にお伝えしたいのが、これは私の体験を書いているだけで裏付けも専門性もない…

修羅場の図書館

今回は私が学生時代の大半を過ごした、大学の図書館について書きます。 進学してしばらくは、それまでの仕事をする日々から、1日の大半を「勉強」しかも「自習」に費やす生活に慣れるまで大変でした。自宅だとつい他のことをしてしまうので、強制的に勉強に…

勝手に尊敬② エスコバル・アルトゥーロさん

前回の記事のセンさんに引き続き、尊敬する人をもう一人ざっくりご紹介します。 お二人目:エスコバル・アルトゥーロさんコロンビア出身の文化人類学者です。 エスコバルさんのすごさは、「脱開発」という考えを深め続けている点だと思います。エスコバルさ…

勝手に尊敬① アマルティア・センさん

今回は大学院で勉強し始めて、「まじ、この人すごいわ・・・!!」と尊敬を深めた学者さんについて書きます。皆さま大変有名なのでその考えを知る機会はあったのですが、「難しそう・・・」と詳しく調べなかったという・・・。 「もっと早く知っていれば良か…

コースメイトについて(出身国や交流の記録など)

今回は私の学んだ社会開発課程(コース)の様子についてご紹介します。一例としてご参考いただければ嬉しいです。社会開発コースには30名弱の生徒がいました。イギリス人数名、日本人数名、後は各国一人ずつ、という感じで、アフリカ・中南米・アジア・中東…

「知るのが怖い」の、後

今回は「開発援助で扱う課題について知るのが怖い」をいう感情の変化について書きます。この感情との向き合い方が、大学院とのコースメイトとの会話で少し変わったからです。 進学前の気持ち国連が世界規模の目標として掲げるSDGs(持続可能な開発目標)でさ…

人生を「自分の基準」で測ること②(漫画「雲の上のキスケさん」が教えてくれたこと)

前の記事に続いて、人生を「自分の基準」で測ることの大切さで思い出したもう一つの作品、漫画「雲の上のキスケさん」(著者:鴨居 まさねさん)について書きます。 この作品は「恋愛漫画」に分類されると思います。もちろん主人公の「まゆこ」と「キスケさ…

人生を「自分の基準」で測ること①(ミュージカル「レント」が教えてくれたこと)

今回は大学院での学びが日常生活と繋がったこと、そしてそれにまつわる作品について書きます。というのも、どの価値基準を使うかで評価が違うという授業からの学びは、人生にも当てはまるなと実感したためです。 「概要」の授業で、貧困の測り方が時代によっ…

Academicな言葉たち

今回はAcademicな(学術的な)単語をいくつか紹介します。私が学術英語やその分野のキーワードを知らな過ぎた面もありますが、授業ではなじみのない単語がよく使われ、所変われば言葉が変わるのだなと面白かったです。以下は特に講義やディスカッション中に…

大学院の授業の流れ

今回はイギリスの大学院の1年間の授業の流れについて書きます。私も疑問だったし他の人からも質問があったのが、「授業ってどれくらいあるの?」「どんな感じで進むの?」というものでした。私が所属したコースだけのお話しにはなりますが、少しお伝えしたい…

力関係について

今回は大学院で学んだ力関係を認識する大切さについて書きます。 私はなぜ自分がこんなにも開発援助に興味を持っているのかこれまで疑問に思っていました。なぜなら私は消極的な方で、ニュースなどで報道される国内外の社会課題で関心があれば自分で調べたり…

Critical thinking, unpackについて

今回は’Critical thinking’について書きます。Criticalに物事を考えよ、というのは授業が始まってからよく先生に言われていました。日本語では「批判的思考」と訳されることが多いですが、ジーニアス英和大辞典では「批評的思考」と訳され「十分な調査・知識…

「本当」の参加型ワークショップとは② 参加者編

前回の記事(ファシリテーター編)に続き、ワークショップの参加者から学んだことを書きます。 私はこのワークショップ参加者の中では、自分が英語力も開発に関する知識も他の人より劣っていると考えていたため、このワークショップはどちらかというと弱い立…

「本当」の参加型ワークショップとは①ファシリテーター編

今回はParticipatory Workshop(参加型ワークショップ)に参加して得た気付きについて書きます。 大学院で授業とは別に、自由参加の週末1日のワークショップが各学期に2~3回開催されていました。ファシリテーターは世界的に有名な、参加型開発についてたくさ…

「教育」の目的

今回は春学期に受講した「教育」の授業で学んだことを紹介します。主に教育と争いの関係を様々な角度から勉強したのですが、特にこの授業を通して教育の価値や効果を無条件に肯定しがちな自分に気づくことが出来たのはとても貴重でした。そして心に残ったの…

開発へのCriticalな視点②

前回の記事に続いて、授業で紹介された近代社会をどう捉えているかの分類4つを紹介します。*1 1. ‘Everything is awesome!’ ‘space singularly affirmed modernity’s shine, grounding humanity in the advancements in science and technology achieved wi…

開発へのCriticalな視点①

今回はcritical thinking(批判的思考)ってこんな風に考えるんだなあ、と印象的だった授業について書きます。 それは秋学期、大学院に入学して最初に受けた「理論」の授業でした。第一回目だったので、まず授業の大まかな流れを説明した後、先生は大学院で…

良い援助とは何か例えてみた話

今回は良い援助とは何かについて考えたことを紹介します。援助で何が重要かを理解するために、援助を「ご飯」に例えて考えてみたのですが、自分にとっては腑に落ちる部分があったので紹介します。 まず何故この変な例えを考えるに至ったかを説明しますと、一…