イギリス留学 ざっくり日記

大学院で社会開発を学んだ話

8.工夫したこと(人からのフィードバック編)

第1回目のエッセイの点数とコメントを見て、大学院で評価されるエッセイについて正しく理解出来ていないことに気づきました。その後色々と試行錯誤したのですが、以下は効果がありました。

1)70点台をとったコースメートのエッセイを見せてもらう
→秋学期の最初のエッセイを提出した後に、優秀かつ優しいコースメート達とお互いにエッセイを見せ合う機会を得ました。ここで70点台をとったコースメートのエッセイの構成自体が、50点台だった自分のエッセイと全く違うことに気づきました。そして私のエッセイは英語でのエッセイ(かつ論文)の書き方に沿っていないため、分析が足りない、’Descriptive(描写が多い)’と評されていたと分かりました。ここで構成(特にアウトライン)の重要性に気づいたことはとても大きな学びで、以後ずっとそれについて先生からアドバイスをもらうようにしていました。

2)先生にエッセイのアウトラインを見せてコメントをもらう(2回くらい)
→エッセイの構成や段落の流れで内容がanalyticalかが決まると思ったので、アウトラインについて先生に最初に相談するようにしました。1回目のアドバイスで構成が大きく変わったり必須文献を紹介してもらえたりするので、春学期からは先生への相談は2回以上出来るように早めに用意しました。
エッセイ提出1ヵ月前になると他の生徒が研究室に押し寄せアポがとりづらくなるので、2ヵ月くらい前に1回目の訪問、1ヵ月前に2回目の訪問を行いました。また、1回目のアドバイスでアウトラインを大きく修正することが多かったので、2回目の訪問で先生からのアドバイスを反映した修正後のアウトラインが正しいかを再確認することは重要だったと感じています。

また、1回目の訪問でアウトラインの流れについて具体的なアドバイスをもらえたことはすごく助かりました。「セミナーなどで基本は学んだけれど、英語でのエッセイの構成が分からなくてとても苦しんでいる。」と本音を伝えたところ、優しい先生方だったので口頭で「例えばこういう議論の流れが考えられるかもね、最初はこの理論を説明して~」などのヒントをくれました。
また2回目の訪問では「あなたの議論のここが深く分析出来ているね。」「この観点は重要に思えると思ったよ。」とコメントをもらい、そこをより強調した形でより深い分析をするように修正したりしました。その後、もう一度授業ノートを見直すと、コメントされた所は先生が重要だと強調していた点だったりしました。

先生へ相談する前の準備も入念にしました。まず事前に質問を整理して、それを質問する文章も書きだした台本も用意しました。台本を読んだりはしないですが、これを用意することで自分が話すことに夢中になって先生のアドバイスを聞き逃すことを防ぐことが出来ました。また、先生によっては訪問の際に録音を許可してくれたので、質疑応答を録音させてもらい後で聞き直していました。これは私の英語能力が限られていたためですが、出来る限り「自分の疑問を解決する。先生のアドバイスを理解する。」ために準備をしていました。

3)先生以外のネイティブからコメントをもらう
大学が提供する英語が第2外国語の生徒向けの無料のTutorialサービスを何回か受け、コメントをもらったのも英語を改善するために良かったです。というのも、細かな英語の文法の間違いや構成の変な所は、エッセイの評価者である先生はわざわざ細かく指摘しないからです。(忙しいし、基本的なことだからです。ただその不足分で点数を下げるのみだと思います。)
正直フィードバックは毎回厳しめで、自分の知識不足や英語力不足のなさに落ち込むのですが、「エッセイ提出前に改善点が分かってラッキー!その分点数上がるし!」と思うようにしていました。

4)提出後:評価コメントの詳細を聞くため、先生の研究室に行く
→エッセイの点数が出た後、そこに記載された評価コメントについて質問があれば来ていいよ、と先生が言ってくれます。コメントはたいてい短かったのですが、訪問して細かく質問すると意外な点を指摘してもらえたりして有益でした。

5)ネイティブに校正(Proofread)してもらう
友達でも良いと思いますが、私は有料のサービスを利用しました。高額なのですが自分の文法の癖なども知れますし、意外なところが修正されたりするので、毎回は金額的にきついですが試しに1回利用するのも良いと思いました。(私の場合は思わぬところでアメリカ英語を利用していたことに気づけたりしました。)
ただProofreadを他人に受ける場合には細かなルールがあるので、それを正しく理解している人に頼むのは必須だと思います。例えば、proofreadの際に論文の内容を他者が変えてしまった場合、それは不正行為になってしまいます。詳しくは「3.不正行為」についての記事をご覧ください。