イギリス留学 ざっくり日記

大学院で社会開発を学んだ話

9.工夫したこと(書き方編)

ここでは書き方で工夫したことを紹介します。

1)アウトラインは早めに確定する
私は自分の書きたいこと、そしてアウトラインから読むものを早めに決めるようにしていました。なぜなら、最初のエッセイ提出の際に文献を広く読んだ後にアウトラインを確定させようとしたのですが、結局自分の書きたいことやエッセイの結論は文献を10本読んだ段階と30本読んだ段階とでほとんど変わらなかったことに気付いたからです。そのため、参照文献が載っているハンドブックをもらった時(授業一回目)から自分の書くテーマを絞る2~3つに絞る方法へと変えました。

授業では毎週テーマが異なるのですが、その週のテーマの準備と自分のエッセイのテーマの準備に半分ずつ時間を使っていました。エッセイの準備は「分からない基礎知識はテキストやウェブで調べる→必須文献の概要を10~20くらいざっと読みアウトラインをつくる→先生に相談(2回)→エッセイを書きながら、このアウトラインに合う文献を読み進める」という流れで行っていました。

2)理論を先に書く
私は書く順番として「最初に論文のコアとなる理論→それを補助する考え→それに反論する考え→例」で行うことが多く、理論を先に書くことを心掛けていました。これは、ある授業でサンプルとして先生が教えてくれたエッセイを参照した方法ですが、議論の流れは人に拠ると思います。

3)語数から段落数を仮決めする。
エッセイの書き方についての本には1ページ(約340語、ダブルスペースで)が3段落(パラグラフ)くらいに分けられているのが分かりやすくて良いと書いてあったりします。また、他のコースメートのエッセイを読んで1段落は100語~300語(多い人は500語を何段落かで使用)と分かったので、それをもとにエッセイの段落を決めるようにしていました。
つまりは5000語なら250語×20段落くらい、ということを最初に決めます。『英語論文の書き方入門』の31ページに、「1つのパラグラフでは限定されたトピック(topic)1つについて1つの主張を述べる」と説明があるのですが、段落数が決めるとそのエッセイに入れられるトピック数を大まかに決めることが出来ました。

4)アウトラインを最初は付箋で管理する
段落の1文目はtopic sentence(主題文)となります。そのため、私はまず付箋に自分の言いたいことや重要な点を書きだして、1つの付箋を1段落として仮に組み立てるということをしていました。付箋を並べてみると漏れや重複が分かり頭を整理することが出来ました。また、先生に相談してアウトラインが確定するまでは構成が変わり続けるので、付箋で入れ替えられるのは分かりやすくて良かったです。
以下例として、平和教育をテーマにして書いたエッセイを載せています。

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最初のアウトラインから微修正を含めると10回以上段落の構成を私は変えていたので、この方法は有効でした。最初はそれをいちいち紙に書き直していてとても時間がかかりました。
アウトラインが確定したら、付箋ではなくエクセルで管理していました。エクセルには段落毎の語数(予定と実績)を入れて全体のバランスを確認していました。この表で特に重要なことではないのに語数をかけているところに気づいて削ったり、重要な点の語数を増やしたりの調整が出来ました。
以下が実際使っていたエクセル表です。

f:id:suteky:20210403102421p:plain

この表は「予定」と「実績」の語数を入れて、どの項目に過不足があるかを確かめるために使っていました。ただこれで大まかに流れが出来ると直接エッセイを修正するので、この表の予定はエッセイ最終版とは異なっています。
予定ではIntroduction300語、その後のサブセクションを1つ(合計1100語、全3段落)で考えていましたが、提出した最終版のエッセイを見ると最終稿は以下の構成に変わっていました。そのため、最初のエクセルの予定はあくまで目安です。

 

語数(合計)

段落(合計)

予定/最終報

予定

最終版

予定

最終版

Introduction

300

299

1

2

サブセクション1

1100

1316

3

5