イギリス留学 ざっくり日記

大学院で社会開発を学んだ話

7.先生のコメント

特に最初は基本的な改善点についてエッセイに点数をつけた先生からコメントをもらい、とても有益でしたので以下一部紹介します。

1)エッセイの質問に回答するのに最も有効な議論(argument)を1~2個を選び、それを中心にエッセイを展開し、例も絞った方が良い。

→私のエッセイが講義で紹介された議論の一覧みたいになっており分析が浅い、と評価された時にこのアドバイスをもらいました。「議論を数個に絞ることで重要な議論を入れ損ねて、合格点をとれなくなるかものが心配なのですが・・・」と素人な質問をしたところ、「・・・そうだね。でもたくさんの議論を羅列するだけで分析が浅いとそれはそれで点数低くなるよね」ともっともな回答をいただき、納得出来ました。

2)自分の支持する理論を明確にしたほうが良い。

→例えば「自分はこの『著者』『学派』の論点は、この課題を検討する上で重要であると考える、なぜなら(この後の理由付けが大事!)~」と明確に書くなどです。ちなみに講義などで紹介された「理論」を使うことは必須だと思います。私はあまり事前知識がなかったので、必須文献として授業で紹介された論文の中から自分が支持できる理論を使うようにしていました。

3)常にエッセイの直接関係する議論、理論にそってデータや例を使ったほうが良い。

→これは繰り返し指摘をうけました。私はそのトピックに関連するというだけでデータをいくつか引用する癖があり、「常に『なぜこの文献を読むのか?』『なぜこのデータ・事例をエッセイで紹介するのか』を考えて、論文の自分の論点と直接が関係なければあまり意味がないことを認識した方が良い」とアドバイスを受けました。そのため、データの無駄な引用がないかという観点で定期的に自分のエッセイを見直すようにしていました。

4)繰り返し(repetition)が多いので改善した方が良い。

→自分としては最初に提示した議論に対し、複数の著者の文献を参照しながら分析を深めているつもりが、同じことの繰り返しであると見なされた部分がありました。これに関する改善策として、「議論」→「それに反する議論(Counter-argument)」→「その反論に反する議論(Counter-counter-argument)」を展開する方法を教えてもらいました。また。コースメートがエッセイで自分が支持する議論の不足点 (limitations)を指摘しながらも、それでもこの部分においてこの議論は他の論点よりも有効である、と議論を展開していて、それも良い方法だと真似したりしていました。

先生の評価コメントはとても貴重だったので、要点をメモしてエッセイを書く前に読み直して気を付けるようにしました。また、コメントが短くて理解出来ない時は、研究室に言って質問すると意外な部分を指摘されてとても参考になったりしました。先生の研究室へ訪問するのは緊張しますし、改善点を聞かなければいけないので楽しくはないのですが、次のエッセイへのヒントがたくさん得られました。