イギリス留学 ざっくり日記

大学院で社会開発を学んだ話

10.読み方

ここでは読み方について書きます。

1)参照する文献はいくつか
これは課題を評価する先生に事前に質問していただけたらと思うのですが、秋学期に受講した科目の先生は雑談の中で「自分の見解としては2000語で最低8文献以上必要、それ以上多ければいいけど20以上とかあまり多すぎても、2000語だとまとめるのが難しいかもしれないねー」と言っていました。

春学期に受講した科目の先生が過去の生徒のサンプルとして出してくれたエッセイは、5000語でreference(参考文献)が18本で72点を獲得していました。私は同じ5000語で25本の文献を参照し63点だったので、参照数が多ければ点数が高くなるというわけではもちろんありません。ただ良いエッセイを書くためにはそのトピックについて広く時に深く知っている必要があるため、直接の参考にはしなくてもたくさんの文献を読むことが大切、と先生からは言われました。
読み方ですが、私は以下のように文献リストをエクセルで作っていました。

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この表では、カテゴリーと文献名、そして余裕があれば要約を書いていました。最初はこれに受講している科目のガイドラインに記載してある必須、推奨文献を記載してざっと読みます。また、ネットの記事などは見つけたらその都度Evernoteへ保存しておいて、後で速読もしくは熟読するようにしていました。それも参照出来そうなものはこのリストに記事名やリンクを追加します。後で「あの情報どこにあったっけ?」と探す時間が発生するのを防ぐためです。
慣れてくると文献管理ソフトウェアに見つけた記事などを直接保存したりしました。ソフトについては以下ページを参考に掲載いたします。ただ使いやすさや大学によって有料版が無料で利用出来たりするなどあるので、どれが良いかは人に依ると思います。私はZoteroを使っていましたが、主な理由は大学の図書館のパソコンで利用出来たからです。
Best Reference Management Software 2021: Compare Reviews on 40+ | G2

2)メモの取り方
読んだ文献のメモの仕方は論文の重要度によって変えていました。大きくエッセイで参照する文献と参照しない文献に分け、参照する文献もエッセイの要(コア)となる理論とそれ以外で分けていました。
コアとなる理論の論文は内容を深く理解する必要があるため、印刷した文献資料の重要な部分へマーカーをして、余白に要点を書いて、必要な場合は更にノートにまとめるようにしていました。コア論文は3回以上読んで理解して、エッセイを書いている間も何度も見直します。
下はコア論文のコピーです。

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下はその他の論文のまとめノートです。最初にざっと読みながらハイライトやコメントを付けて、参照する可能性があるものを箇条書きでページ数とともに簡単にメモしていました。

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私はアナログ派でしたが、OneNoteや他のソフトウェアを使ってデジタル管理している人もいました。検索が出来る点では、デジタルの方が便利だと思います。
先生が授業で推薦文献として提示したものは全てざっと目を通すようにしていましたが、その中で参照しないものもリストにその文献名と「不要。主に○○について書いてあるため。」などコメントしていました。後で内容を忘れて再読する手間を省くためです。